開催日
令和5年1月20日 (金) 14:00~16:30
研修テーマ
「保健師活動の原点~日本公衆衛生学会を通して見えた山梨の強み」
話題提供およびグループワーク
- 導入
「保健師活動の原点~日本公衆衛生学会を通して見えた山梨の強み~」
公益社団法人山梨県看護協会 佐藤 悦子 会長 - 話題提供
「母子全戸訪問」
山梨市健康増進課 渡辺 由香 保健師
「愛育会活動をとおしての地域づくり」
市川三郷町いきいき健康課 中山 裕子 保健師 - グループワーク
【保健師グループ】
「山梨の強みを活かし、これからの保健師活動について語り合いませんか?」
【助産師グループ】
「地域を見据えたこれからの助産師活動について語り合いませんか?」
報告
今回の保健師職能研修会は、保健師・助産師会員を合わせ65名の参加がありました。山梨県の保健師による地域づくりの歴史の中で取り組まれてきた保健師活動の特徴や原点を踏まえた上で、「母子全戸訪問」と「愛育会活動」の情報提供を行っていただきました。その後の活発なグループワークにより、改めて現在求められている保健師や助産師の役割や活動の方向性について考える貴重な機会となりました。
佐藤会長より、新型コロナウイルスの蔓延が4年目に突入したが、先輩達が築きあげてくれた山梨県の保健師活動の強みを再確認し、社会の情勢に合わせ住民を巻き込んだ活動の在り方について皆で考えていきたいというお話をいただきました。
渡辺保健師からは、27全市町村に母子全戸訪問状況について確認し、そこから得たデータをもとに発表がありました。母子全戸訪問の歴史は昭和36年からと古く、ハイリスク家庭の早期発見等の訪問意義について、歴史の中に埋もれてしまわないよう活動を記録に残すことの重要性について報告されました。
中山保健師からは、愛育会活動の歴史について先輩保健師にインタビューを行った内容をもとに現在の活動状況とも照らし合わせながら発表がありました。保健師が地域住民とともに地区組織活動を継続することが重要であり、今後は、地区組織活動の効果評価の必要性についても示されました。
話題提供後は、それぞれグループ毎に、普段の保健師活動や地域を見据えた助産師活動において「工夫していること」「大切にしていること」等について共有しました。そして、「これからの保健師活動に向けて明日からできそうなこと」「保健師との連携や保健師活動に期待すること」について語り合いました。最後のグループ発表では、日頃の活動で大切にしていることを言語化する中で、「コロナ禍であっても自分の気持ちを切り替え、自己研鑽を積みながら住民一人ひとりに向き合っていきたい」「県・市町村の保健師と助産師が協働しながら活動している地域は殆どなく、これも先人達の活動の賜物であることを改めて感じた」等、力強い意見が聞かれました。
以上の話題提供とグループワークを終え、佐藤会長より「山梨県における保健師活動の歴史や原点を大切にしながら、自分達の活動を展開していきましょう」という提言がなされ、閉会しました。